日々、元気に遊びまわる子供たちは「こんなに遊んだら明日しんどいから、今日はこの辺でやめておこう」とは考えないでしょう。
しかし私たちは日々の暮らしの中で、時に疲れ、身体に不調をきたすことにより、気持ちが沈み込んだり、明日のために今日の自分にストップをかけてしまう場面があります。
『明日を心配せず、今日を過ごせる身体であること』。
いつもの時間になれば自然と眠くなり、朝はすっきり目覚めて、ちゃんと朝食も取れる。明日の予定にわくわくしたり、イヤな事があってもそれに向き合える気持ちがある。
そのように、心と身体に十分な余裕とエネルギーが蓄えられている状態が、当院の考える『本当の健康』です。
たくみの鍼灸院は、これまでに培ってきた臨床経験や技術、そして真心で来院された方が本当の健康を手にされるまで、全力でサポートさせていただきます。
たくみの鍼灸院 院長 中村 和愛
学生時代、整形外科で実習を積み、資格取得後、内科、眼科、リハビリ科、心療内科勤務を経て、平成15年4月1日にcosmos治療院を開業、令和3年1月「本物の治療を皆様にお届けできるように」という想いを込め、「たくみの鍼灸院」に院名変更リニューアルしました。
所属団体の講習会にて、老年医学、スポーツ障害、感染症予防に関する専門領域において所定課程修了の認定を受けました。
その他、認知症サポーターです。
私は広島生まれの岡山育ちです。
目が生まれつき不自由なため、両親が盲学校に通う前に見えにくい子でも通える学校はないかと、当時通院していた眼科の医師に相談したところ、岡山市に弱視学級があるとのことで、この岡山の地に引っ越してきたそうです。
鍼灸師になりたかった理由は、目のことでずっと病院にかかっていましたので、お医者さんはとても頼りになってかっこよかったし、看護師さんは、いつも優しくて、いつしか憧れの職業になっていました。
なので、いつしかお医者さんか看護師さんになりたいなと思いはじめます。
しかし、大きくなるうちに、目が見えない私では医療の道にはすすめないことを知ります。
特に目標もなく、ついに普通の学校では授業を受けるのも厳しくなり、高校から盲学校へすすみました。
そこで、私の未来は開けます。
盲学校は名前の通り、目が不自由な人しかいません。
地球儀は立体になっていて、国が触れます。
理科の実験は、液体がどこまで入っているかブザーでお知らせしてくれます。
みんなと一緒に出来なかったことが、ちょっとの工夫で自分で出来ることに感動しました。
そんな中で、私を変えてくれたのが体育でした。
小学校時代は先生がいろいろと工夫してくださり、出来るだけみんなと同じことを出来るようにしてくださいましたが、中学校では競技性が高まるため見学が増えました。
しかし、盲学校では、見えないことが出来ない理由になりません。
そうです、みんな「見えない」か「見えにくい」のです。
思いっきり身体を使い、本気で走り、がっつりケガをしました。
そこで、鍼灸・あんま、マッサージ、指圧の勉強をしている先輩に、初めて治療をしてもらったんです。
鍼をしてもらうと、痛かった箇所の痛みがひき、腫れて熱をもっていた所もスッキリして…
西洋医学しか知らなかった私には、ものすごい衝撃的な出来事でした。
そして、その先輩が学校の治療室で実習する時に「白衣」を着ることを知ります。
そうです。
白衣です。
私の憧れの先生たちが着ていた白衣です。
そうか!
鍼灸師になれば、あの白衣が着れる。
お医者さんにはなれないけど、同じように人を助ける仕事が出来る。
よし。鍼灸師になろう!
と、人生の目標が定まりました。
しかし、ここからが大変でした。
意気揚々と進学してはみたものの初めて知る医学用語の羅列に意識はぶっとび...
ツボの名前はもう呪文…
あんまの実技で指を痛め…
鍼を自分に打てば、痛さで涙が…
お灸に火をつけようとして、前髪がチリチリに…
あー、今思い出してもゲッソリします(笑)
でも、慣れればどうってことはありません。
私は実技がとても好きでしたし、ヘタクソでもいろんな人に施術していると、身体が変わります。
それがおもしろくてたまりませんでした。
当時、鍼実技の先生が
「鍼を上手にうちたければ、何にでもうってみなさい。
指先に神経を集中させ、どんな感覚かを覚えなさい。
ぼくの知り合いにはゴキブリにうった人もいるよ」
「・・・」
さすがにゴキブリにはしませんでしたが、先生の言われるように私も木や葉っぱ、りんごやバナナ、タオルやスポンジ、発泡スチロールやダンボールなど、思いつくものにうってみました。
そうしたら、本当に鍼先から伝わる情報はさまざまで、ますます楽しくなりました。
ただ、残念なことに鍼灸の国家試験は実技がない。
すべて学理だけです。
なので、もう頭が噴火しそうな勢いで、来る日も来る日も暗記しました。
そして、いよいよむかえた卒業試験。
これを突破しなければ、国家試験を受けさせてもらえません。
当日、寒かったこともあるかと思いますが、どうやら私は緊張がお腹にくるタイプらしく、試験中にお腹がとても痛くなりトイレへ…
もう泣きそうになりながら必死で頑張りました。
結果、どうにかクリア!!
しかし、本番はこれからです。
実は卒業試験から国家試験までのことは、凄いプレッシャーだったのは覚えているんですが、ストレスがかかり過ぎたのかよく覚えていないんです。
そして、またまたやってきた試験当日。
今回は試験官もいつも教えてくださっていた先生たちではなく、知らないおじさんたち…
会場の空気は張りつめて物々しいい雰囲気、もう吐きそうでした。
そして、やはりトイレへ…
でも、卒業試験のおかげで、試験内容はムフフ
手ごたえはありました!
あー、でも、今度は合格発表までの時間に苦しめられます。
眠れない夜が何日続いたことか。。
そして、ついに発表当日。
また、これがどうやって知ったのかよく覚えていないんです(汗)
新聞に名前が出ていて、近所の方からも「おめでとう」って、言ってもらえて嬉しくて、
友人や親戚、就職先の先生に電話をかけまわったのは覚えています。
もうこれは人生で最高の瞬間でした!
私は、学生時代は整形外科で実習をさせてもらいました。
夏休みに先輩が務めていた近所の整形外科でいろいろなことを教えていただきました。
先輩が鍼やマッサージをする前にホットパックで患部を温めたり、
腰や首を引っ張る機械をセットしたり…
ものすごい患者様の数にあたふたしました。
だけど、流れ作業に疑問???
そして、最終学年のある日、休み時間に突然全校放送で
「中村さん、中村さん、至急応接室に来なさい」
クラスメイトに
「何したんじゃー」(爆笑)
で、行ってみると最初の就職先になる病院の先生が待っていらっしゃって
「これが、中村です」
(は?何?これだとぉプンプン)
先生:「そうですか、あなた病院で働きたいそうですが、うちに来ますか?」
(は?え?お医者さん?来ますか?就職?)
私:「はい。病院で働きたいです。働かせてください」
→どこかで聞いたことあるぞ…
で、その場で契約成立!!
(スーツ用意していたのにジャージで面接か)
まだ、卒業試験も国家試験もすんでいないのに先生チャレンジャーですよね。
これが、試験にむけてのモチベーションになりました。
そして、無事就職できたのでした。
夢見て社会人1年生の1歩を踏み出しましたが、自分が思い描いていた治療とは残念ながらほど遠く1年ちょいで卒業させていただきました。
でも、私、結構したたか?
理想に近い病院を見つけておりました!
次の病院は私の考えを重視していただき、鍼メインでたくさんの患者様の治療に携わらせてもらえました。
そのおかげで治療効果もあがり、開院時間前にクリニックの前に行列が出来るまでになりました。
そして、平成15年のお正月をむかえます。
実は私、30才で開業すると決めていました。
春が好きなので、4月1日に開業すべく動き始めます。
開業してからは、すべてが自分の思い通りの治療が出来る楽しさと重圧に責任を感じながら、充実した17年間が過ぎました。
開業前の勤務先が心療内科だったのもあり、しっかり時間をかけ治療するのが正しいと信じていました。
しかし、それより、1回の治療時間は身体に負担がかからない時間におさえ、治療回数を増やした方がより治療効果があがり、患者様の利益になることを知ります。
その結果、このたくみの鍼灸院に進化することを決めました。
鍼灸師になって25年。
開業して17年。
今までの集大成がこの『たくみの鍼灸院』です。
当院のコンセプトである
本物の治療
を皆様におとどけすべく、日々精進してまいりますので、
皆様とご縁が繋がり続けることを願っています。
この度、以前より力を入れていましたマラソンで
WORLDーsecondに加入させていただくことになり
それに伴い、株式会社グロップサンセリテに入社し
目標に向かって本格的なトレーニングを行う決断をいたしました。
そのため、鍼灸院の営業体制が変更になりますが、
今の私があるのは、この鍼灸院があって
通ってくださる皆様、応援してくださる皆様の力のおかげですので
これからも自分の持つ技術で皆様の健康な生活を送っていただくお手伝いは
変わらず続けていきます。
皆様が引き続き、安心して健康な生活を送っていただけますように益々の技術の
向上や知識のご提供、利用しやすい施設環境等、
「通っていてよかった!」
と思っていただける鍼灸院を目指して努力いたします。
新しくなる鍼灸院を、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
たくみの鍼灸院 院長 中村 和愛
たくみの鍼灸院の「たくみ」は私の息子の名前である「匠見(たくみ)」からとりました。
この名前には、地に足をつけ、実直に生きてほしいと言う意味をこめています。
当院も「たくみ」の名にふさわしく皆様の身体に真摯に向かい、技を磨き、常に皆様のお役に立つ鍼灸院でありたいと考えています。